ここ近年、新築で平屋を見かけるようになったと思いませんか?
一般的に住宅を建てるとなると2階建ての家を考えるのが多い気がします。2018年の住宅・土地調査の戸建て住宅のうち平屋住宅の割合は12.8%です。9割近くが2階建てを選択しているということになります。
わたしは興味があるハウスメーカー、提案されたモデルハウス、完成内覧会などを見学して平屋の提案を受け、選択に至ったのでご紹介したいと思います。それぞれにメリット、デメリットはあると思います。個人的な考えで選考していますので参考程度で見ていただけると幸いです。
なぜ平屋を考えたか
すごく単純なことなんですが、寝室が1階にあるって楽じゃないですか?
とある2階建ての内覧会で主寝室が1階にあるところがありました。ご夫婦が50代とのこともあり、子供部屋を2階に設けてありました。2階建てだけど平屋のような動線、リビング階段から2階へ、高天井・吹き抜け空間の素敵なおうちでした。今でもその家はすごく印象に残っています。
現在のアパートは2階建てですが空き部屋が1階しかなかったので駐車場に停めたたらそのまま帰宅して階段を使わない生活をしています。家とアパートでは違う面もありますが、ワンフロア完結の生活って楽な気がします。
平屋のイメージ図
家を積み木でイメージすると積み重ねるか、並べるかの違いだと思います。
わたしの注目ポイントは階段部分です。
例えば同じ40坪でも2階建てだと20+20の40坪になります。ただし、2階に行くには階段が必要になりますよね?その階段の先には廊下もついてくる思います。
階段下部分に収納を設けれるなどメリットはあります。極端かもしれませんがわたしはそもそも移動だけに使う階段、廊下が必要だろうかとの考えです。
ざっくりですが下記で述べるメリット、デメリットに関係するような書きかたをしています。
平屋のデメリット
メリットのほうが多い(大きい)書き方になってしまうので先にデメリットを載せます。すいません!!
- 坪単価が高くなりやすい
- そこそこの広さの敷地が必要
- プライベートの確保が問題の可能性
- 陽当り風通しの確保
- 自然災害、防犯に対しての不安
- 収納量が少ない
坪単価が高くなりやすい。
同じ床面積の平屋と2階建てを比べると基礎部分が広くなってしまうため坪単価は上がってしまいます。基礎部分は高いです。基礎、屋根部分は2倍だと思ってもいいです。
今は北陸新幹線のことでコンクリートも高騰しているようです。
そこそこの広さの敷地が必要。
2階建て、駐車場2台付きで50-60坪とみると、+20坪と考えてもいいかもしれません。同じフロアに部屋を作っていくため、敷地の広さは必要でしょう。
プライベートの確保が問題にでる可能性がある。
メリットであげますが生活動線がつながっているため家族間でのコミュニケーションがとりやすいとありますが、逆にいえばプライベート空間を確保するのが難しくなりがちだと考えます。部屋はあるけどドア1枚だけとなるため緩衝の空間の確保は難しそうです。
陽当り、風通しの確保
1階部分しかないので面積を広げるほど建物中心部分は陽当りは悪くなってしまいがちだと思います。立地にもよりますが採光と風通しを考えた形状、窓を設けるなどの必要性はでてくると思います。
自然災害、防犯に対しての不安
1階しかないため洪水や積雪では不利な面があります。
1階に大きな窓を設ける平屋の場合プライバシーの観点、防犯面でも注意が必要といえます。
収納量が少ない
2階建てと比較すると収納力は少なくなると思います。階段下のスペース、廊下があることでで生じる間がないからです。スキップフロア、蔵を設けることで収納量は出ますが、バランスも大事かと思いますのでよく考える必要があります。
平屋のメリット
- 個性をだせる、自由度が高い
- 家族間のコミュニケーションがとりやすい
- ワンフロアならではの生活動線
- 構造的に安定しやすい
- メンテナンス費用が割安
- 将来的に安心して暮らせる
個性をだせる、自由度が高い
LDK(リビングダイニングキッチン)などの共有スペース、寝室などのプライベートスペース、お風呂などの水回りがワンフロアでおさまる設計。高天井、スキップフロア、間取り、加えて2階を考えなくてよいため屋根の形にも自由度が高いと思っています。
もちろん2階建てでもできますし、中でもスキップフロアは男の憧れの空間だと思っています。
家族間のコミュニケーションがとりやすい
子供が小さいときはワンフロアでの暮らしが安全面でメリットがあると思います。また家族での顔をあわせる機会が多くなり、コミュニケーションがとりやすい気がします。
ワンフロアならではの生活動線
わたしが家づくりで一番に考えていることは生活動線です。階段での上下の移動がないことはポイントだと思っています。水回り、洗濯物を干す場所、家族のプライベートスペースがまとまっている。今のアパート1階での暮らしもそうですがワンフロアのシンプルな生活動線が楽に感じます。
構造的に安定しやすい
近年頻発している大型の台風、地震などで耐震、耐久が注目されています。家が縦に高ければ高いほど揺れや強風のダメージの影響を受けます。平屋はそのような被害を受けにくい構造です。
メンテナンス費用が割安
家は5年後、10年後・・とメンテナンスの必要があります。外壁、屋根の塗装にはそこそこの修繕費がかかるものです。平屋の場合、2階建てほど高い足場を組む必要がないのでメンテナンスコストを抑えられると考えています。
将来的に安心して暮らせる
将来的に子供が巣立った後は2階部分をほとんど使わないケースがあります。そーなってしまうのはもったいないと思うし、趣味部屋としての活用もありかとも思います。また高齢になってからは階段の上り下りが大変になることが考えられます。階段のない家を考えたときバリアフリー設計も視野に入れられると思っています。
まとめ
平屋は贅沢だといわれますが駄目な家でしょうか。
贅沢といわれるひとつに基礎、屋根が2棟分あることだと思います。地盤改良もその分多くなります。
氷山で例える図を作ってみました。家づくり以外でも言えることだと思いますが見たことありませんか?
建てる時の費用(イニシャルコスト)面に関しては割高感はでてきます。しかし、足場が高くなくてよいためコストダウンしたり、メンテナンス時の足場の量、屋根が低いので外壁の劣化の防止に貢献したりと暮らしてからのメリットもでてくると思います。
生活をはじめてからのメンテナンス費用(ランニングコスト)も考えたとき、家の寿命としての耐久性はどうだろうかといった点も考えたいと思っています。
平屋の間取りは個性的で面白いものができると思う。
家づくりにおいて生活動線でどこをポイントにするかはすごく大事なことだと思います。夫婦、家族での平日、休日の過ごし方、趣味、落ち着く場所などから動線が見出すことができると間取りが見えてくる気がします。
うちの場合は水回りをどうしようかを考えたいと思っています。嫁さんが洗濯物は外干し派、2階ベランダを強く希望していたので平屋でどう解決できるかがポイントだと考えています。
田舎ということで虫の心配もしていましたが2階くらいの高さでは虫はあがってきますよとのことです。住宅ではなく高層マンションを勧められました。虫問題は網戸の目を細かくすることと、虫よけで納得していただけました。
平屋と2階建てを比較してしまうのはおかしいとも思っていますし、うまく表現できていません。メリット・デメリットを考え、トータル面で平屋を選択したいと思います。
せっかく90坪ほどの土地があるのだから・・・